∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ますます元気な対日デモ

【教育・情報・品格・大局感】


 報道で中国の反日デモの現実を知るにつけ、基礎的な国民教育、高度な情報操作、品格は国際化への必須条件、そして政治の大局感の重要性の4点が気になってしかたありません。


 まず教育については。
 思想的に閉鎖的な社会にとって教育は国民が触れる最初の政治的なプロパガンダ。今回の事件は、いかに“国”を束ねるかのスタート地点を固めることで10年、20年後には自動的に意識は同じ方向に向かうということを証明したのではないでしょうか。
 この状態、つまり国民の意識や世論が一定方向に向かっているのを軌道修正するには国民それぞれが母国以外の国ではどう教えられたり、伝えられたりしているのかを知ること以外、ベクトルは変化しないのではと感じています。


 次に情報については。
 新聞やテレビのようなマスメディアは公式の政府見解発表の場と確定させることは当然。同時にツイッターなどのSNS情報ではポイントポイントで煽情的でステルス性の高いコメントを発信して、一般大衆を煽り、政府の望む方向に世論を誘導するメディアとして活用することも重要な“情宣”のひとつ。こうやって情報発信にふたつの系統を持つことも必要だと政治の中枢では考えられているのでしょう。


 そして品格については。
 国際社会の一員として開放された世界で思想心情を発露する場合、力づくの表現で理解を得ることはできません。品格ある態度と発言こそ世界各国の人々の理解を得ることが出来るのではないでしょうか。
 今のままでは中国の多くの国民は「世間知らずのワガママ」としか見られないと思うのですが。


 最後に大局感については。
 中国政府は南沙諸島の領有権についてもベトナムやフィリピンを相手に争っています。また、北方では新疆ウイグル自治区の独立問題も抱えています。
 つまり、尖閣諸島は日本の領土と認めてしまうとほかの地域でのイニシアチブも取れなくなると考えているはずです。今回の事件の“落としどころ”を間違えると他の地域での優位性までもぎ取られてしまうのではと考えているのではないでしょうか。


 デモが鎮静化し、国民を誘導できるようになった時の中国政府の発言と態度には要注意。まだしばらくの間、今の混乱状態は収まらないのではと危惧しています。


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