∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

歴史的な偉業達成

日台漁業協定


 領土問題で焦点化していた尖閣諸島周辺の海域の利用を巡って日本と台湾の間でひとつの協定が成立しました。『日台漁業協定』。
 簡単に言えば、尖閣諸島周辺の日本の排他的経済水域では台湾の漁船が操業することを認めるというものですが、もともと漁業水域の確保から始まった尖閣問題だけに「根幹の問題が解決した」といってもいいと確信しています。中国が地下資源を確保すべく策を弄し、歴史を塗り変えることも辞さない態度に出ていることを考えると「東アジアの協調路線」に大きな一歩が記されたわけです。
 当然、中国は強い不快感を表しているようですが、国際政治のポリティック・バランスよりも現場の市民感覚を優先したようにも見えますが、漁業を足掛かりにして領土問題を解決に導こうとしていると解釈した方が、より適切なように思っています。


 「ここはわが領土」と肩肘を張った姿勢を取るよりも、「一緒に美味しいマグロを食べようよ」のほうが国と国の間柄が上手くいくのは当然。関係者の皆さんにとっては協定締結まで15年も掛けただけに喜びもひとしおでしょう。しかも、次の一手が打ち出せなかった政府にとっては大きな手掛かりになったはずです。


 沖縄の漁業関係者の方々には漁獲量の減少などで不満材料が増えたことになってしまいましたが、海域を共同利用することで、新たな交流や経済活動も出てくるはず。今回の協定が、いつの日か「漁業が切り崩した領土問題」として歴史の教科書に掲載されるはずと確信しています。