∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

猫とプリンタ

【想定外の事故】


 会社員の最後7年間働いていた部署はプリンタサーバ付きのカラー・プリンタが3台とモノクロプリンタが一台フル稼働するところでした。しかも利用度がピークに達してウェイティングタイムが長くなりそうになると社内ネットワークを辿って他部署の同等機にデータを送ってプリント。走ってプリントアウトを取りに行っていました。印刷会社でもないのに、プリンタがボトルネックになるという珍しい部署でした。
 そんな部署だけにプリンタの故障は繁雑。一日に二度、メーカーのメインテナンスが入るなんてことも当たり前。一般的な故障と違い、摩耗や破損など機械内部が物理的に壊れてしまうことのほうが多かったと記憶しています。サービスマンが呆れるほど酷使して、ついには故障した部品を本社の開発部門で検討させてほしいと言われるほど。……ゼロックスのメンテさん、申し訳ありませんでした。


 昨日、ニュースを見ていたらあるメーカーの個人向けプリンタから発火する事故が続いているため、同種の事故が起きた場合、メーカーは無償修理するとのこと。このセンテンスだけなら「設計ミスか、それとも製造ミスか」と思ってしまうところですが、どうも今回の事故は様子が違うようです。
 事故が起きたプリンタを検証したところ、すべての修理機の内部から「猫の尿酸」が検出され、これが事故原因だと推測できるというのです。つまりプリンタに猫がおしっこを掛けたため漏電と発熱が起こり、インキが発火したというわけです。
 猫のおしっこにこれほどの破壊力があるとは思いませんでした。メーカーのコメントにも「我が社のプリンタは猫が座り易かったのでしょうか」と火災発生源を製造したメーカーとしては異例の「ズッコケ発言」が出現したようです。
 火災になるような事故はあってはならないことで厳重に断罪されるところですが、今回の事故だけは、実際に発火した当事者の方には申し訳ないけれど、さすがに「想定外」が適用されてもいいのではと思っています。猫が座りにくかったり、おしっこがし難いプリンタの開発まで求めるのも酷な話だと思います。むしろ、一番快適な所を占領している一家のご主人猫に反省を促したほうがいいのではとも思ってしまいます。


 ちなみに我が家のプリンタは違うメーカーのもの。猫も、大好きですが、飼ってはいません。


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