∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ゴツン、イテッ

【おでこにタンコブ】


 お笑い召されるな。僕の叫びを聞いて。
 お笑い召されるな。僕のおでこの“ふくらみ”を見て。
 お笑い召されるな。僕のおっちょこちょいなところを。



 昨日の夜、タンコブを作ってしまいました。
 螺旋階段の一番下の所に潜り込んでちょっとした探し物をしていた時、僕を呼ぶ声が聞こえてきました。それに反応して「ハーイ?」と応え、後ろを向いたところ「ゴーン」。
 不覚にも、階段下の鉄板におでこをぶつけてしまいました。軽くぶつかっただけなのに頭はグラっと後ろに傾き、思わず「イテッ」という叫びに似た声まで出してしまいました。
 あの瞬間から約10時間ほど経った今、“患部”はほんのり赤くなっています。腫れもあるようです。軽い痛みもあります。
 しかし、なによりも傷ついたのは周囲から聞こえてくる笑い声。もちろん、大声で笑われたわけではありません。「オオッ」というような声とともに「ウウウッ」というような含み笑いがいくつも聞こえて来るのです。なかには「大丈夫?」と心配そうに声をかけてくださる方もいらっしゃいましたが顔は笑っていました。
 心配よりもちょっと珍しい日常のイベントのように受け取った方がほとんどだったのではと考えています。
 この『他人の不幸は自分の幸福』という言葉どおりの展開には、僕も痛むおでこを手で押さえながら苦笑い。その一瞬だけは痛みも消えていたようです。


 まあ、こんなことだってあるさ。オヤジだってタンコブのひとつやふたつ、出来たっておかしくない……はず、……ということにしておいてください。
 まだ痛みと腫れが残っているおでこを手で擦りつつ、「青タン」になったらどうしようと余計な心配をしている僕と、「まだ若い」と勝手なことを考えている僕が心のなかで競争しています。


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