【花より団子の弊害】
日曜午後、テレビをつけたままにしておいたら「谷中霊園で桜見物時の飲食が禁止されたのはいかがなものか」というレポートが流れはじめました。意外なレポートでした。
先日、花見がてら日暮里駅から上野桜木へ抜けていこうと思いたち、ユルユルと自転車で通っていた時「霊園内での飲食を禁止します」といった内容の立て看板を見つけました。その時は「ああ、今年から宴会禁止になったんだ」とボンヤリ思っただけでしたが、どうもこの措置が波紋を呼んでいたようです。
ご先祖様が眠るお墓の前で花見がてら一族郎党が集まるという羨ましい宴席がある一方、墓地であることを考慮に入れず、ほかのエリアと同様に花見の宴を開く宴席が多いのがこのエリアの特徴でした。
深読みをしない僕は「それでもいいじゃないか、これだけ見事に咲いているのだから」と思っていたのですが、どうもそれでは収まらないような状態になっているとか。
宴会は夜８時までと制限がある上野公園と違い、特に時間制限もないし、宴会スペースと同じくらいの巨大なゴミ捨てスペースなど何もなかったこのエリアが、いつの間にか夜遅くまで大騒ぎするには絶好のエリアになっていたのです。
霊園だけに小さな街灯がポツンとつくだけの道しかないうえに商店もなく民家も極端に少ないこのエリアは夜遅くなると薄気味悪いほど静かになります。
そんな場所で深夜の大騒ぎが続いていたとは知りませんでした。花見の飲み会ができればどこでもいいというデリカシーのないグループがいること自体、想像していませんでしたが、現実は違ったようです。
正直なところ「ここで騒ぐなよ」と言いたい気分になりました。同時に、午後のひとときを家族や親しい仲間とともに花見の宴会を開き、夕方になればお開き、二次会は谷根千エリアか日暮里でというのどかな花見ができるエリアがあってもいいはずとも思い始めました。
宴会禁止というのも厳しすぎるように感じますから、上野公園が夜８時で終了なら、こちらは夜６時までというくらいでもいいのではないでしょうか。
ご先祖様には静かな夜を。「花より団子」の宴会は霊園には似合いません。
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