∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

くいだおれの街が「ふりかけ給食」

【それは違うでしょ】

 大阪市が経費削減を理由にして中学校の給食を業者からの仕出しに変えて約1年半。中学生からは冷たくてまずいいう意見が続出し、生徒の70%が食べ残しているとのこと。それに対して橋下市長は試食で美味しいと連発していたとのこと。
 そんな状況に対して「ふりかけをかければいいのでは」という意見が出たものの、塩分量の多さなどから給食には適さないため、利用に際しては学校長の判断に委ねると市の方向性がまとまってきたようです。

 この話、おかしくないですか。根本に横たわる「冷たいごはんは食べたくない」という切実な願いから答えが大幅にずれていませんか。確かに弁当として自宅から持ってきた場合は冷たくなっているでしょう。僕もそんな弁当を食べていました。しかし、これは給食。暖かいものが食べられて当然ではないでしょうか。
 コンビニ弁当だって電子レンジで温めてくれるし、街のお弁当屋さんなら熱々が当たり前です。それなのに大阪の中学校では……。
 しかも話題の場所は大阪。押しも押されぬ「くいだおれ」の街です。生まれた時からおいしいものがすぐに、そして安く手に入るのが当たり前という街で育ってきた子供たちにとって中学生という心身ともに成長する時代に毎日「冷たいメシ」を食べさせられ、まずいなら「ふりかけで食え」というのは大阪人の心情を逆撫でしていること甚だしいと感じています。大袈裟に騒ぎ立てる人なら「児童虐待の恐れがある」と言いそうです。
 経費のためなら市民が不快に思うことでも無理やり決行するということでしょうか。それともみんなで冷たい給食を食べるのが情操教育上正しいことという判断なんでしょうか。そんなに大阪って困っているのでしょうか。現実的に財政破綻した夕張市と比べるとかなり余裕があるように思えるのですが。
 この「冷たい給食」、どうしても僕には理解できません。「くいだおれ」の精神を残すためにも美味しくて暖かい給食を復活させてもらいたいと切実に感じています。なにより議論のすり替えでコトを済ませようとしている点こそ市民を無視した行為ではないでしょうか。

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