∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ところで、彼は

ショートステイ先で】

 昨日、お見舞いに行って一番話題になったのは友人のことでした。そうです、目の具合いよりショートステイしている彼の動向です。
 毎日、看護師さんと一緒に電話をしてきてその日の感想を伝えるのが日課になっているようなんです。ひょっとすると彼にとってはラブコールなのかもしれませんが。
 そんな彼。毎日「我慢の日々」を過ごしているというのが話し始めの言葉になっているようです。 しかし、ショートステイをしている方やデイケアで訪れた皆さんを相手に音楽のレッスンをし始めて少しずつ周囲の人たちの間に溶け込んできているという話も出てきたとのこと。
 これまで奥様以外とはよほど心を許した相手でないかぎり話しかけることなどなかった彼としては飛躍的なコミュニケーション能力の向上です。もっとも彼にとっては「教えてやっている」感覚があるようで、あくまでも自分中心の上から目線のスタンスは崩していないようですが、それでも初対面の人と話をするという人間らしい行為が彼の心の中に戻ってきただけでも幸運。もし何かあったらどうしようと不安だらけで手術に挑んだ奥様にとってはなによりの収穫です。
 もともとジャズの作曲や評論を仕事にしてきた彼にとって音楽を教えることは「昔の自分」を思い出す作業に繋がっているのでしょう。あれだけ嫌がっていたショートステイが楽しい場に変わったのかもしれません。

 ここまで彼を認めてくださった介護士さんたちの配慮には頭がさがる思いです。ブログ上で言うのもなんですが、本当にありがとうございます。

 奥様との二人の生活以外絶対に容認しなかった彼が他人との交流を再会するなんて想像もしなかった進歩。今回の経験をもとにして、まったく行く気のなかったデイケアに行けるようになれば症状の進み具合いも遅らせることができるかもしれません。

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