【こんな大混雑、想像できなかった】
自転車で谷中の裏道を通って御徒町へ。僕にとってはよくある日曜日の風景ですが、約20年前とは決定的に違ったことが。
当時、谷中はどこもかしこも静かでした。時折、地図を持ったグループが歩いているところに遭遇しても「あれ、珍しい。こんなところまで観光客が」と驚いてしまうほど。紛うことなく、お寺が林立する下町の住宅街でした。
ところが今は。自転車で走る時は歩くようなスピードでないと歩行者にぶつかりそうです。なかでも、今や谷中のメインストリートになってしまった『谷中銀座』は歩くのも難しいくらいに混んでいます。新たな店も目立って増えています。ちなみに、今では考えられないことですが、谷中銀座は日曜定休のお店が多かったと記憶しています。
近頃ではそんなメインストリート以外にも、三崎坂から団子坂通まで蛇行した細道が続く、通称『蛇道』までも人がいっぱいです。もちろん、地図を持っている人たちよりもスマホの人たちのほうが圧倒的に多くなりましたが。
谷中の繁栄は、多くの雑誌が取り上げたからとか、下町の雰囲気を愛する人が増えたからとか、商店街の並々ならぬ努力の賜物とかいろいろな意見がありますが、僕は「相乗効果が瀕死の商店街を復活させ、同時に地域の人口も増やした」ことだと思っています。
正直なところ、日曜日にも自転車で谷中を通り抜けたい僕にとってはありがた迷惑ですが、谷中でご商売をなさっている方々にとっては「復活までの努力が報われた」といったところではないでしょうか。谷中の皆さん、今日も一日お疲れ様でした。そして僕自身にも「安全第一。ここでは時間がゆっくりと進んでいく」と改めて言ってやりたい気分になっています。
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