ほおずき市だというのに
7月9日。今日から2日間、浅草寺では4万六千日の法要が行われています。
この法要に欠かせない縁日である『ほおずき市』のほうが有名になりすぎて、法要のことが忘れられているようなきらいもありますが、まあいいでしょう。
この日に観音様にお詣りすれば4万6千日分の功徳があると言われている法要も、赤く膨らんだほおずきには敵わないということなのでしょう。
年末恒例の「羽子板市」やお富士さんの「植木市」、あるいは入谷の「朝顔まつり」とは違い、「ほおずき市」は浅草寺の法要と密接につながっている縁日。できればお詣りしてから縁日を冷やかしていただきたいものですが、どうもほおずきの魅力には勝てないようです。
いわば「仏の功徳より、鬼灯(ほおずき)の赤さ」といったところでしょうか。
それはそれとして。今日はけっこう肌寒い一日でした。
ほおずき市は真夏のような暑さのなかで行われることが多い縁日なのに、今年は梅雨寒のなかでの開催になってしまいました。
これでは「夕闇が迫る頃、黄色い光が溢れてくる縁日を浴衣姿で冷やかす」のも勇気がいるかも。
こんな日は、そそくさとお詣りを済ませ、急いでほおずきを手に入れ、スススッと居酒屋の暖簾をくぐるに限るというところでしょうか。
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