東京から札幌へ
突然の提案に反論するも、結果ありきの状態を打ち崩せず、苦渋の決断を強いられる。東京オリンピックで行われるマラソンと競歩の札幌開催をひと言で言えばこうなるのではないでしょうか。
根本的になぜ今頃になってという問題から始まって、開催地を選ぶ権限は合意あってこそのものという暗黙の了解をどう考えるのか。
出場者はもとより資金も含め全力で取り組んできたスタッフやボランティアのモチベーションの低下にどう応えるのか。
なすりつけ合いになるに違いない、ここからの体制構築、経費負担、移動手段、宿泊設備、警備など、解決すべき課題を山積みにしたままで世論の合意が得られるのか。
「合意なき決定」という発言が示すように、どの課題も明確な判断も道筋もないままの見切り発車になってしまいました。
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僕は「元はと言えば、強大な発言力を持った人間が意趣返しを目論んでいた人間の心情を汲んで前代未聞の提案をして、本懐を遂げさせた」というのが裏の裏に隠された真意ではないかと考えています。
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期待に胸を膨らましてきた東京オリンピックなのに、極めて多くの人間が承服しかねる決定に巻き込まれ、モチベーションの低下を腹に収めたまま、再度課題解決に取り組む姿を見せられることになるとは想像も出来ませんでした。
これからはオリンピック開催をコントロールする世界は「裏のある魑魅魍魎な世界」と考えなければいけないようです。
※ここまで「主語」を一切省いて書き連ねてきましたが、おわかりですよね、それぞれの主語は。
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