立春から88日経った今は……
「新茶よりマスク」
2月4日の立春から数えて88日目に当たる今日は、新茶の茶摘みでおなじみの『八十八夜』です。今年は閏年なので例年の5月2日より1日早く新茶の季節がやってきたわけです。
2月4日と言えば「中国発の新型コロナウイルスには注意しましょう」程度の認識しかなくて、「春はまだ先、今が一番寒い時」としか考えていなかったのに、88日経った今は……、日本だけに留まらず、世界中が新型コロナウイルス対策一色になっています。
「新茶よりマスク」。「茶摘みより事業継続」。「風情より生活防衛」。
若葉が芽吹き、花々が咲き、燕が巣作りをし始めたという一年で一番自然の“息吹”を感じる季節だというのに、それに親しむことさえ我慢しなければいけない日々が続いています。
国民の自律性に委ねるところが大きい「緊急事態宣言」も延長が発表されるのを待つだけになっています。
何がなんでもコロナに勝たねばもっとも身近にあるはずの自然とのふれあいさえ妨げられてしまう事態です。
「病より経済優先」「失敗や修正を懸念すれば即対応は不可能」「前例や経験値が応用できない。そんな姿勢ばかりが目立つ政府と付き合っていると、何気ない季節の移り変わりさえ感じられなくなりそうです。
こんなノンビリとした思いさえはばかられる世の中が早く終わるよう願うばかりです。
［0501 - 3468］
