∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ パラリンピック閉会 ≡≡

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驚きと尊敬と自戒
パラリンピアンはみんなが勝者で勇者

 パラリンピックが終わった。初めて知った競技や、細かく分類されたクラス分けなど興味と混乱の中で応援しはじめた大会で、最初は「どうしてこんなことができるんだろう」とか「どれだけトレーニングをしてきたんだろう」というような素直な驚きをもちながら観戦していた。
 しかし観ているうちに、それぞれのアスリートが、ここに至るまでどれだけの努力と工夫を払ってきたのかを想像することのほうに興味が変わっていった。

 有形無形を問わず受けてきた偏見や差別を跳ね返しながら、失われた機能に変わるものを見つけ鍛えてきたアスリートたちの努力と工夫と熱意は、可能性の追求と人間がもつ無限の適応力を示しているように思えてならない。

 オリンピックとパラリンピック、それぞれに出場したアスリートたちの決定的な違いは競技が終わった時の笑顔にあったのではないだろうか。
 メダル獲得が主な目的になっているオリンピアンにとって戦い終わった時の笑顔はメダリストのためというのがほとんどだろう。
 それに対してパラリンピアンの笑顔は、メダル獲得以外に、機能を補いながら研鑽を積み重ねてきた結果を示すことが出来たという喜びから出たものではと感じている。

 パラリンピアンはスポンサーも限られ、報奨金も形ばかりである。練習環境も充分とは言えない。それでもトレーニングを続け、パラリンピックに出場するのは、自らの切磋琢磨の軌跡こそ与えられた人生そのものだからではないだろうか。

 観戦しているうちに「彼らはみんなが勝者であり勇者なんだ」と思うようになっていた私は、彼らに対して尊敬の念を抱くようになっていた。
 成り行き任せに生きているだけでは人生を全うしたことにはならない。今では、常に自らを叱咤激励、切磋琢磨する姿勢を忘れないことこそ人生ではと思うようになっている。

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処暑』の候‥暑さの勢いが収まり秋の気配を感じ始める頃。
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