「責任を取れ。責任を取る」
「去るも地獄、残るも地獄」
私企業だろうが政党だろうが、組織運営では重大な齟齬があれば指導的立場にある者は責任を取るのが世の常である。
当然、その人物が去った後、組織がどうなるかは残された者に委ねられることになるわけだが、前任者に組織運営のほとんどが委ねられていた場合、大混乱を引き起こしたり、組織崩壊が起こることもないわけではない。
特に、創業者や部署の創設者のような、その組織を生み出した人物が去った後に、このような事態に陥ることが多いものだ
理由として考えられるものには、責任を取った前リーダーの資質がずば抜けていた場合もあるだろうし、引き継いだリーダーの経験や資質が原因というケースもあるだろう。また、堰が切れたとばかりに周囲からの圧力が強くなって耐えきれなる場合もある。
また、組織崩壊を引き起こした場合、周囲から前リーダーが後継者の育成を怠ったからと言われることもあれば、さもありなんと冷ややかな目で見られることもある。
総選挙で惨敗を期した立憲民主党では、代表の枝野氏と幹事長の福山氏が責任を取って辞任するだけに留まらず、執行部の総入れ替えまで辞さない流れになっているようだ。
立憲民主党を生み、育ててきた枝野氏が辞任した時、この政党はどんな運営をしていくのだろう。院政とは言わないまでも、枝野氏が後方支援に回って党の行く末を見守るのだろうか。それとも、すべてを後進に道を譲って「敗軍の将は兵を語らず」の道を歩むつもりなのだろうか。
いずれにしても、立憲民主党がイバラの道を進むことになるのは決定的。最悪の場合は組織分解だって有り得るかもしれない。
議席数が減ったとはいえ最大野党であることに違いはない。日本の民主主義を守るためにも穏やかに事を進めてもらいたいものだ。
たとえ“批判のための批判”を繰り返す性格が変わらないとしてもである。
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『霜降』‥秋の最終章。澄み切った冷気に包まれ霜が降る。山粧う時
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