∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 晩秋の光 ≡≡

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真横から差し込んでくる光

 朝からずっとコンピュータの前で過ごしていた。きっと秋晴れの中で過ごしたかったんだろう、居付き猫は全員外出していた。
 タバコも残り少なくなった夕方近くにちょっとだけ時間を作って散歩に出掛けてみると……。

 素晴らしい秋晴れだった。さすが晩秋。透明感のある強い光が斜め上から差し込んでくる。
 優しく包み込んでくれるような春の光や、全身を押さえつけるように真上から降り注ぐ真夏の光と秋の光はまったく性格が違う。
 秋の光は、夏の光なら見落としてしまいそうなモノに隠されたディテールまで露わにしてくれる。
 夕方が近づくにつれて光が真横から差し込むようになると、秋の光は“長く伸びる影”まで利用してモノの奥底に秘められた本質まで引き出しはじめる。

 短い時間の散歩だったが、豊かな時間が過ごせたような気がしている。
 真横から目に飛び込んでくる光に眩しさを感じながら過ごし、いつもと同じ街並みがドラマチックに浮かび上がる瞬間に遭遇できただけでも幸運というものだ。

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霜降』‥秋の最終章。澄み切った冷気に包まれ霜が降る。山粧う
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