∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 大人ってなんだ ≡≡

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──18歳で大人の仲間入り──
はて、自分を振り返ってみると

 報道では、新年度が始まる今日4月1日から成人年齢が18歳になったと盛んに取り上げられている。

 大人の仲間入りと騒がれているが、個人の意志だけで可能になるのはクレジットカードの所持やローン契約などお金にまつわるものだけ。飲酒、喫煙、公営ギャンブルなどは従来どおり20歳からに据え置かれている。また、刑罰や処罰に対しては犯罪発生率の低年齢化に対応しているのか、ほぼ大人という位置づけである。
 つまり、今回の成人年齢引き下げは“半分大人”という行政区分を新設したと言っても差し支えないもの。けっして、自分の行動にすべての責任と義務を負うものではない。国が18歳と19歳を「特定少年」と位置づけたのも理解できる。

 と、この制度の実施を耳にしながら、自分が18歳だった頃のことを思い出してみた。

 私が18歳だった頃は、生意気盛りに片足を踏み入れた程度の高校3年生だった。大人にはなりたくないが、その半面、早く大人になりたいとも思っていた不安定な時期だった。将来への展望とか希望など真剣に考えたこともなかった。
 時代が変わったのだから自己判断に任される事象が変わるのは当然だが、少なくともローンが組みたいと願ったことなどなかったし、まだ一般的でなかったクレジットカードの所持など想像もしなかった。
 ちなみに、若気の至りと言い訳をしながら、タバコを吸ったり、パチンコに熱中したりしていたが、周囲は見て見ぬふりをしてくれていたのだと思う。

 私自身が「自分は大人だと自覚した」のはいつだったのだろう。社会人になった時だろうか。それとも結婚した時か。あるいは子供が生まれた時か。どうも判然としない。そもそも「今日から大人」と簡単に線引きできるのだろうか

 正直なところ、どう贔屓目に見てもただのオッサンにしか見えない歳になった今でも私は「いつまでも少年の心」を持ち続けていようと思っている。好奇心も、探究心も、何かに取り組む情熱も。もちろん遊び心もである。

 残念ながらサビが浮いてしまったものも多いが、その時々でサビを取り去り磨き上げるように心掛けているつもりだ。
 情けないことに、取り切れないシミが本体にこびりついているが、それもご愛嬌である。身についてしまった図々しさと各パーツの経年劣化だけはどうしようもない。

 新成人と言われている諸君が、いつまでも「経験を積んだ青二才」でありたいと思っている私を見た時どう感じるか、一度聞いてみたいものである。
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[season12/0401/25:10]
春分末候』‥雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
       気分一新。心ときめかしながら桜花を追う時期
photograph:SOMEIYOSINO/ueno park, taito city
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