∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 報道内容に違和感あり ≡≡

戦略核か戦術核かは問題ではない。
問題は
放射能汚染の恐ろしさを世界に発信することだ。

 ウクライナの攻勢が続き、報道の世界ではプーチン大統領核兵器を使用するのではないかという大問題が焦点化している。だが、どの報道機関も核兵器を使用するとすれば戦略核か戦術核かに話題を焦点化させようとしている。

 曰く「ICBMに大規模な核弾頭を搭載させて遠距離から攻撃する戦略核なら発射した時点で発見されるが、それに対して、小規模な核弾頭を近距離ミサイルに搭載して攻撃する戦術核は保管庫から出して移動させないと発射できないので、移動中に発見される」といった具合だ。
 こんな違いを説明して何になるのだろう。大都市を一瞬で破壊する戦略核に対して、ターゲットを決めてピンポイントで攻撃する戦術核の違いを説明して被害程度を予想してどれだけの意義があるのだろう。

 日本は核攻撃の恐ろしさや悲惨さ、数十年に渡る被害などを経験している唯一の国である。広島型がどれだけの被害を出し、どれだけ長期に渡って苦しむ人が出るのかを熟知している。
 そんな国の報道機関が核兵器の大小を論じるとはピント外れも甚だしい。

 一説によると、ロシアが保有している戦術核の威力は一発で広島型の5倍以上あると言われている。

 戦略だろうが戦術だろうがどちらでも、攻撃されれば甚大過ぎる死者と想像も出来ないほどの放射能汚染障害が出るのは確実である。
 百歩譲って、人的被害が最小限に抑えられたとしても、福島原発事故で経験したように、想像を絶するほどの除染作業や、何十年も立ち入りが禁止される区域が出るのは必至である。
 たった一発でも広島型の5倍以上の威力を持つ原爆が落ちたとしたら、どれだけの被害が出るのか容易に想像できる。

 何が何でも放射能汚染を伴う核攻撃は阻止すべきもの。核兵器は軍事力を見せびらかしたい国が抑止力として持つこと以外、許されないものである。
 少なくとも日本の報道機関だけは、たとえ露骨な世論操作をしてでも「核は絶対に使わせない。そのためにはどうするか」を伝えるべきではないだろうか。

 重大な懸念を示すばかりで行動が伴っていない政府も、しばらくすれば国対国の問題として動き始めるだろう。
 だが報道には、それが悪手だと分かっていても、こと原爆に限っては放射能汚染の事実を繰り返し報道して世論を形成してしまうことが求められている使命なのではないだろうか。
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[season12/1008/24:50]
寒露』‥冷気が漂い、草木に冷たい露が降りる頃。冬鳥の第一陣。
photograph:AIRFLIGHT by SKYMARK AIRLINES:HND to UKB
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