∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

地中海と言えば

ギリシャ金融危機


 このままでは債務不履行は間違いなし。万一デフォルトに陥った場合、EU各国の銀行やIMFに極めて大きなダメージが生じるところから始まって、世界経済、ひいては日本の大幅な景気減速まで影響は計り知れないとまで言われているギリシャ金融危機が大きな問題として浮かび上がっています。
 EU各国によって、これまでの債務の半減を各国の金融機関に納得させたうえに、新たな支援への道が築かれたのに、いまだに「国民投票を」というような理想論を振りかざし、切り抜けるべき危機への対処が出来ない首相もそうですが、「貸した方が悪い」とか「小さな国だからいじめられる」と平然と発想して、現実を直視していない国民。誰も彼もが置かれた立場を意識していないようにしか感じません。
 国民の25%が公務員で一般市民と比べて平均収入も多いとか、政治家による統治意識が薄いとか、いろいろな報道がされています。もう少し現実を見つめれば、こんなことにはならないと思っているのは僕だけではないと確信しています。
 と同時に、万一デフォルトに陥った場合、イタリア、スペイン、ポルトガルというように危機が広がっていくのは簡単に予想できます。

アラブの春


 ちょうど一年ほど前に始まったチュニジアの「ジャスミン革命」を皮切りに、アラブ諸国民主化運動燎原の火のように広がっていきました。先月にはリビアカダフィ大佐が殺害された結果、長期間にわたる独裁体制は過去のものと言われるところまで民主化は進みました。
 この先、民主化された国々がどのように成長していくかについては予断を許さないようですが、それでも、明日への第一歩を踏み出し「本当の春」はこれからやってくるでしょう。


クルドの独立】


 一方、ヨーロッパとアジアの接点でもあるトルコでは独立を願うクルド人武装勢力とトルコ軍の衝突が続いています。民族間の対立がいかに根深いものか、武力によってしか意思表示が出来ないところまで追いつめられ、怨念こそ原動力となってしまったのでしょうか。何かしら解決策があると思うのですが、やはり素人考えなのでしょうか。


【地中海沿岸】


 こうやってみると、地中海北岸では金融危機、南岸では民主化への第一歩、西岸では独立運動というように、地中海沿岸地域は良くも悪くも話題の中心になってしまいました。
 地中海と言えば、世界史の舞台でもあり、世界有数の高級リゾートでもありという夢のような地域だと思っていたのですが、これではイメージ台無しです。
 しかも、ギリシャがこのままの「駄々っ子」なら北岸で生まれる「大寒波」が世界を蔽いつくすかもしれません。どうせなら、南岸のように「春の風」が吹いてくれるといいのですが。
 最後まで希望は捨てないでおきましょう。


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