∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

TPP交渉参加

【TPP発進】


 先ほど、野田首相が記者会見の場で明日から始まるAPECの席上で、日本がTPP交渉参加を表明して各国と協議に入る発表しました。
 熟慮に熟慮を重ね決定したという首相。これまで反対を唱え続けてきたJA系の元農林水産大臣日本医師会、金融保険関係などの勢力のコメントはまだ現時点では昨日と変わりないようです。また、野党からのコメントも型どおりに批判。経済界は当然の帰結といったところでしょうか。
 


 ところで、この問題、今になってこんなに騒ぎ立てることなんでしょうか。2年前にテーマとして提案された問題でここまで各省庁で骨格作りをしていたはずだし、国会議員、ましてや大臣となると当然のようにその概略についてのレクチャーは受けているはず。そこから各団体に情報が流れていないなんてこともないでしょう。
 そんなアンダーグラウンドの流れが浮上し、スポットライトが当たったのがここ数週間というところではないでしょうか。
 こんなことを考え合わせると、いくら首相が変わろうとも同じ政党が担ってきた政府がある程度「腹」を決めていたのは間違いなし、と思います。
 つまり、進める側も反対する側もいつもながらの「ポーズ」を取っている、と僕は思うのです。


【知らなかった重要事項】


 首相も具体的に答えられなかったISD条項のことをはじめとして、あまり大きな声が聞こえてこない介護、出版、表現、エンターテインメントなどのことまで、農業が置かれる立場同様、具体的にどう進んでいくのかという情報を知らないまま、話が進んでいるようです。
 この2年、この問題に関してマスコミからの連続して強力な情報提供もなかったと感じています。もちろん政府からは「あるわけがない」状態です。
 充分な情報開示と提供がなかったという点では、原子力発電問題と似ているような気がします。本質に関わる重要事項は問題が発覚するまで隠しておくというのが世の中の常識になったのでしょうか。インフォームド・コンセントのルールは適応されないのでしょうか。


【これから作る】


 交渉に参加することになった今、徐々にケースバイケースの問題点が浮かび上がってくるでしょう。それに合わせて、その問題をいかに解決していくかが大切になってきます。ここからは知らなかったとか、何が何でも反対などとは言えないはず。冷静で真摯な議論が交わされるものと信じています。
 それにしても、知らないこととはいえ、具体的に何が出てくるか示されない時点で「産業崩壊」とか「太刀打ちできない」と逃げ腰になる人が多いのはどうしてでしょう。そんなに自分が作るものに自信がないのでしょうか。今はなくても、「勝てる商品を作る」という気概くらいはもってほしいもの。
 低価格だけが競争に勝ち残るテクニックなのでしょうか。流れ込んでくるのをただ眺めているだけでなく、こちらから攻め込むことは競争原理には含まれないのでしょうか。現状の数字とイメージだけで負けを宣言しなくてもいいでしょう。
 よもや、今から「助成金獲得」を目指しているわけではないでしょうし。それとも、負けそうだったが、関係者の努力の結果、高い成果を上げることができた、というために「弱気に見える態度」を取っているのでしょうか。 


 もっと日本のワザと知恵を信じて前向きに問題に立ち向かいませんか。きっと満足のいく結果が得られると思います。経済にも国際問題にも強くない僕ですが、勝負に勝つには「信じて、切磋琢磨して、前向きに」それしかないと信じています。


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