∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 朔日 ≡≡

ややこしいことに
今日は
8月(葉月)半ばなのに
7月(文月)朔日

 朔日。毎月のことながらまたややこしい日が巡ってきた。

 明治政府が月の満ち欠けで暦を刻む太陰暦を基本にした旧暦を西洋と横並びにするために変更した現在の新暦とのギャップは生活の至るところに出ている。
 七夕であれ、十五夜であれ、市民生活に深く浸透していた行事をいつにするかはいまだに混在したまま。カレンダーと行事は別物と割り切って捉えるようになっている。

 そんな日のひとつが “朔日” だ。天文学的に言えば新月の日だ。地域文化として残っているものが多いが、そのなかでも「芸事のお師匠さんに日頃の感謝を伝える八朔」や「神社で行われる朔日詣り(おついたつまいり)」などは認知度が高いだろう。

 また、太陰暦を用いる占いでは「新月の日はすべてが無に帰る日で、この日から満月の日に向けてパワーが増していく」だと捉えている。いわば「リセット日でありスタート日」というわけだ。

 けじめの日だから八朔にはお礼参りをするし、始まりの日だから神社に詣でると捉えれば矛盾はない。
 だが、日々駆け回っている市井の人間にとっては、どっちがどうなんだと混乱するか、それはそれと割り切るかのどちらかしかない。行事だけは日付を考慮せずに旧暦を持ち出すが、いつもは新暦というのが当たり前だろう。

 文月朔日。心身ともにリセットして動く日にしてみようと言われてもピンとこないが、ちょっと無理してもいいかもしれない。
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[season13┃16 Aug. 2023┃12:30 JST
┃TOKYO : CLOUD like a BIRD┃
ueno park, taito city.
Photographed on 08 Aug. 2022