∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

「鮨の一貫って何個」問題

朝日新聞を読んでいて】

 朝日新聞のウェブ版を読んでいて、「〈ことばの広場 校閲センターから すしの1かんは一つ?二つ?」という記事を見つけました。タイトル通り1カンは1個か2個かを取り上げた記事で、結論としては、品数の少なかった戦中戦後は1カンが2個だったが、その後、1カンは1個に落ち着いた。わからない時は板前さんに聞くほうがいいということで締められています。
 個数を問題にした記事ですが、僕はそれでも納得できないんです。ひょっとすると「戦後は終わった」と言われた時代から祖父に寿司屋に連れて行ってもらっていた時の記憶が生きているのかもしれませんが、いまだに一貫が何個か判らず、必ず個数で注文しています。

 保存食の色合いが強かった「なれずし」が、江戸中期(文政頃か?)に気短な江戸っ子向けに作られた「はやずし」が現在の江戸前鮨の起源だと言われています。
 ちなみに、当時の鮨は今のモノよりかなり大きかったため「豪気だねえ、一貫ほどあるんじゃなあいか」と大袈裟に言ったのが一貫の起源だと聞いたこともあります。しかし、一貫を今の単位に置き換えると3キロ以上になるので、単なるお褒めの言葉と理解していたほうが良さそうですが、それほど大きかったのでしょう。そのため、一個を2つに切って食べることもあったとも聞いています。ひょっとすると、その時代の2個が一貫の起源だろうとずっと信じていました。まさかここで、戦中戦後の食糧難が絡んでくるとは……。
 
 僕の話も、結局のところ、それぞれの魚の味が堪能できればどちらでもいいんです。でも、個数で注文するのが無難そう。間違いが起こりませんからね。

 ところで、今日のブログでは「寿司屋」は関西、「鮨屋」や関東。「一貫」は僕流、「1カン」は職人言葉。「熟れ鮨」はあえて「なれずし」に、「早鮨」も同様に「なれずし」に。と置き換えたこと、お判りいただけたでしょうか。

 ということで。明日が素晴らしい一日になりますように。

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