∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 大雨収まらず ≡≡

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土砂災害の危機は去らず

 ちょうどお昼頃、窓の外からザーザーという音が聞こえてきた。ついさっきまでは窓から明るい陽射しが差し込んでいたのに、まさに、一点俄にかき曇りの大雨が降ってきたのだ。
 天気予報で「今日は晴れるが急変に注意」と言っていたのが的中したわけだ。

 今日明日も九州や東海では豪雨による土砂災害の被害が出るかもしれないという。先日までは北部、今は南部が脅威に晒されている九州はこの2週間ほどで全域が土砂災害の危険に晒されているわけだ。

 土砂災害は豪雨が去って数日してから突然襲ってくる可能性を含んだ災害。晴れたからと言って安心は出来ない。今回の豪雨ほど降り続くとひと安心するまでかなり時間が掛かるのではないだろうか。

 なんとか被害が最小限に収まることを願うばかりだ。

 ……久々にコロナ禍のことを考えずに土砂災害のことだけで書き終えた。たまにはこんな日があってもいいと自分を納得させよう。

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立秋』の候‥残暑厳しいなかにも秋の気配を感じ始める頃。
[0818 - 3875]
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≡≡ 総理に必要なものは ≡≡

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記者会見のあとで

 夜になり、菅総理と尾身会長による記者会見が行われた。昨夜伝えられていた緊急事態宣言とまん延防止措置についての新たな追加や拡大と延長についてに多くの時間が割かれていたが、いつもどおりに「引き込まれるような訴求力と説得力不足」の会見だった。

 政治家の仕事は的を得た指針を官僚に提示し、その官僚グループが作った施策原案を吟味選択したあと決断し、効果的な演出で国民向けに発表することだと思っている。極端に言えば「政治家の会見は内容の深さよりも訴求力のあるパフォマンスが大切」だと私は思っているわけだ。
 そのフィルターを通して総理の会見を聞いていると、言いたいことはまとまっているが“リキ”がないという感想しか浮かばない。これだと「何を隠しているのか。本音はどうなんだ」と疑問を投げかけたくなってくる。

 それはさておき。

 今夜の会見で、国は感染予防よりも医療の充実に舵を切ったことが明確になったが、その胸の内を想像すると……。

 …新規感染者が急増し続けている今は、感染予防に関しては、アナウンス効果に期待して、国民心理の変化に賭けよう。
 …感染予防には格別な注意を払っていると言ってきたデパートでクラスターが生じたことで、デパートは国の指針を素直に聞く業種になった。これで人流抑制のカードが増える…
 …強制力のある施策で我慢を強いるより、自発的に恐怖心を抱かせたほうが効果がある…
 …戦いにはある程度の“犠牲”は付きもの。注意喚起は充分に行ってきたのだからこれ以上は個々人の意識の問題だ…
 …とにかく今は、至る処で崩壊している医療体制を感染者が増えても耐えられる構造に再構築しよう。コロナ禍用の予備費は残っている…
 …保健所や救急機関には、いままでどおり泣いていてもらおう…
 …法整備や保健・医療体制に関しては、コロナ禍が収まるのを待って総括と改定をしていこう。何が起こるか分からない今、ドタバタするのは得策ではない…
 …野党に建設的な提案が乏しく、訴求力のあるメッセージ発信も行っていない現状を考えると衆議院を解散しても大丈夫だ…

 と、こんなことを考えているのではないだろうか。これ以上は言うまい。お手並み拝見である。

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立秋』の候‥残暑厳しいなかにも秋の気配を感じ始める頃。
[0817 - 3874]
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≡≡ 追加と延長 ≡≡

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打ち出すことに意義があるのか

 今夜、国は緊急事態宣言を新たに6都県に発令することを決めた。同時にまん延防止措置を新たに10県に適用することも決めた。どちらも期間は8月20日から9月12日まで。
 しかも現在緊急事態宣言が出ている6都府県と、まん延防止措置が出ている6道県は延長されることになった。期限同様に9月12日までだという。

 8月20日以降の日本の体制を整理してみよう。

 緊急事態宣言対象は13都府県。まん延防止措置対象は16道県。つまり都道府県の内29都道府県になにがしかの制限が掛かることになる。つまり、6割以上の自治体が対象になる。宣言にしろ措置にしろ、概ね、自治体からの要請があれば実施されてきたことを考えると日本の半分以上の自治体がコロナ禍に悲鳴を挙げているわけだ。

 出さねばいけない状態にあることは理解できるが、ここまで多くの地域で出されると、いったいどこがどうなのか混乱してしまいそうだ。いっそのこと、まったく新しい基準を作って、全国規模の措置をしてくれたほうがスッキリするのだが、必要としない自治体もあるので、そうもいかないのだろう。

 それにしても、である。

 今回の決定がやけに早いのはどうしてだろう。純粋に必要だからなんだろうか。対策内容に新たな施策を付け加えることは難しいし、効果があるかどうかは疑問だが、出すだけならすぐにでもというような“投げやり”な決定ではないかと疑ってしまう。

 罹患者用の医療体制の変更や新たな治療方法はいくつか実施されるようになったが、罹らないようにするという感染予防に関してはマスク・手洗い・消毒と三密回避とワクチン接種という基本姿勢以外の新たな提案は一向に示されない。おそらく法的な制限に至ってはすべて却下しているのだろう。

 地道に対処していけばいつかは収束する。それまでは感染者という名の犠牲者が続出しても致し方ないということなのだろうか。まさか国の中枢にいる人々が“お手上げ”とか“打つ手なし”と考えているわけではあるまい。なにしろ国策を担うエリートなんだから。

 非常事態が日常化した今、従来どおりの対策で高い効果が出るとは思えないが“ないよりはまし”と捉えておけばいいのかもしれない。

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立秋』の候‥残暑厳しいなかにも秋の気配を感じ始める頃。
[0816 - 3873]
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≡≡ 危険が去りつつある夜 ≡≡

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豪雨は一段落
では、コロナ禍は

 全国で猛威を払っていた線状降水帯による豪雨も一段落したようだ。いまだに降ってはいるが穏やかになってきている。
 ちなみに東京の下町ではここ数時間完全に止んでいる。

 西日本を中心とした地域も、これでようやく被害者の捜索や被害の全貌確認ができそうになってきた。早期に避難した方が多かったようだが、そうはいっても被害は少ないに越したことはない。冠水してしまった田畑も復旧できればいいのだが。河川氾濫に“ぶり返し”がないことを願うばかりだ。

 ところで、豪雨とコロナは両方とも災害級と言われるようになってしまったコロナ禍は……。

 ニュースでは相変わらず過去最高という言葉ばかりが聞こえてくる。水害と違って、こちらの猛威は一段落するまでにまだまだ時間が掛かりそうだ。

 酸素ステーションや抗体カクテル投与の体制作り、デパートやショッピングモールの入場制限など新しい施策も打ち出されているが、基本は変わっていない。 我々に出来るのは、マスクと消毒、人混みに行かず、静かに過ごすという感染予防の原則を厳守することだけなのだ。
 もうウンザリと背を向けることなく過ごせば、コロナ禍だって一段落する日が来ると信じていたい。

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≡≡ 日本列島縦断コース ≡≡

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豪雨が迫る夜

 長崎、佐賀、福岡、山口、広島に大雨特別警報。今後日曜夜までに九州以外に東海、関東甲信 北陸、東北には100~300ミリ程度の雨が降る見込みである。このままいけば線状降水帯が日本列島を縦断することになるのかもしれない。

 東京下町でも本降りの雨が降り続いているが、予報と重ね合わせると「今は序の口」なのかと心配になってしまう。

 今年のお盆は“豪雨のお盆”になった。ここまで雨に痛めつけられる年も少ないのではないだろうか。
 それにしても、線状降水帯というのはなんとも恐ろしい自然現象である。

 こんな時はよく当たるようになった天気予報が恨めしくなってしまう。よほどのことでもない限り外さなくなった現在の天気予報が「豪雨になる」と言っているのだから相当降るのだろう。

 コロナ禍で移動制限も掛かっているので、人との接触機会が減ってちょうどいいと現実的なことを考える人もいるようだが、被害に会った方々や危機に瀕している方々にとってはそれどころではないだろう。

 まずは被害が最小限で収まることを願おう。そして、いつものように外で寝ることを拒否している居付き猫たちと一緒に寝ることにしよう。

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≡≡ 災害級の…… ≡≡

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20366人・5773人
九州北部・中国地方

 今日の日本。コロナの新規感染者は全国では20366人、東京都では5773人。いずれも過去最高である。

 一方で九州から中国地方に掛けては線状降水帯が居座り、豪雨被害に襲われている。

 都知事は、記者会見のなかで、自然災害をもたらしている豪雨と、急拡大が止まらないコロナを比較して「どちらも災害級。豪雨は目に見えるが、コロナは目に見えない」と表現している。

 豪雨被害の場合は水が引けば、多くの人が一致団結して復旧へと舵が切れる。
 しかし、コロナはどうだろう。緊急事態宣言やまん延防止措置のような人流を抑えることを主目的にしたものと、医療環境の充実を図ったものの二本立てになってはいるが、すべての人心は収束という一点に向かっているようには思えない。

 なにも必要以上の感染予防をすればいいというものではないが、コロナに背を向ける必要もないはずだ。
 人々は帰省したり、リゾート地へ向かっている。親しい友人と会話する時はノーマスクが当たり前、コンビニは24時間オープンの居酒屋代わり。一部の人々の「制限を守るのは他人、自分は自由でありたい。自分の行動には理由がある」という行動原則はいまだに変わっていない。これではコロナが収まるはずがない。

 同じ“災害級”といっても、豪雨被害は自然災害プラスアルファだが、コロナには自ら招いた人災の気配がしてならない。

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≡≡ 制御不能 ≡≡

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目の前に現れたトリアージュという現実

 今日の東京の新規感染者は4989人。5000人を越えた先週より少ないとは言え、危機的な数字であることに違いはない。

 国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、都幹部と専門家によるモニタリング会議で「制御不能な状況」との認識を示したという。これまでの危機的を越えた絶望的な発言である。
 入院、自宅を問わず罹患した人への報道も増えている。これを警鐘を鳴らす取材と捉えるか、必要以上に煽り立てていると捉えるかは意見の分かれるところだと思うが、いずれにしても、現実を切り取った取材と言えるだろう。
 とにかく、科学的な知見に基づいて冷静な発言に心掛けてきた医療関係者や感染症の専門家が、これまで言葉にしなかった“本音”で訴えるようになったということに間違いはないだろう。

 制御不能という発言を聞いて私はドキッとした。危機的という“的”が付いていれば、まだなんとかなるだろうが、“不能”となると話は違う。感染症の専門家から手の打ちようがないと言われると、途方に暮れるばかりである。

 一方で、WHO出身の感染症対策分科会の尾身会長は「救える命が救えなくなる。混雑が予想される場所を中心に人流を5割減らす必要がある」と発言している。
 こちらは氏らしく、現状を市民生活に沿った行動変容への提言として穏やかに発言しているようだ。

 ちなみに、国は公式には何も発表していない。これではお盆の帰省やリゾート地に出掛けたりする人たちが減るわけはないだろう。

 人命を救うために厳しい言葉で苦言を呈している専門家と、個人の権利を守ると言いながら、現状解決に手間取っているだけで、すべて“読み込み済み”とする国。どちらの言い分が適切なのだろう。
 トリアージュの対象になりたくない私は、専門家のほうに耳を傾けようと思っている。

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[0812 - 3869]
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≡≡ 明日から“梅雨の戻り”とか ≡≡

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雨ですか……

 陽射しは強く、湿度は高く。今日も日本の夏らしい天気の一日だった。夏が大好きな私にとっては喜ばしい限りだ。

 だが、お天気の神様ははそんなに甘くないようだ。

 数年前の西日本豪雨に匹敵するような警報レベルの豪雨が九州から西日本に掛けて降るという。しかも、それとは別に前線の影響で関東でも連日の雨が降り続くと予想されている。梅雨の戻りのような状態になるだろうとコメントしている予報もある。どうも、今年のお盆は雨ということになりそうだ。
 暑さが収まる程度ならいいが、警報レベルの豪雨といのは御免被りたいところ。被害が出ても最小限であってほしいものだ。

 と、言いつつ、明日からあっちへフラフラ、こっちでキョロキョロする予定だった私にとっては予定外の雨になりそうだ。
 ここ1週間ほど半おこもり状態で過ごしてきて、やっと外廻りに出られるようになったと思っていたのに雨になるとは思ってもみなかった。生業だけでなく、天気まで味方してくれないとは呆れ返ってしまう。

 しかたない。傘と一緒に出掛けるか。

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[0811 - 3868]
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≡≡ オッ高校野球か! ≡≡

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例年は風物詩程度だが、今年は

 2年ぶりに夏の甲子園が始まった。

 まず、コロナ禍ど真ん中だから中止しようと消極的に考えず、開催するためにはどうすればいいのかを積極的に模索し続けた大会運営陣と、感染予防策を徹底しながら、出場出来ないまま卒業していった先輩のためにも必ず出場しようと厳しい練習に耐えてきた選手たちの両者に敬意を捧げたい。

 私にとっての高校野球は“風物詩”程度のもので、どこが優勝したとかどんなプレーがあったかという野球ファン的な見方をしたことはない。自分が通った高校が「参加することに意義がある」程度の学校だったからかもしれない。

 そんな私だが、今年の夏には“風物詩”以上の関心をもっている。センバツはそうでもなかったが、夏の大会が行われることが決まって以来、どんな大会になるのか、運営はどうするのかなど別角度からの興味が湧いてきていた。

 政治と国際的な圧力に押し流され、臨機応変な対応に戸惑い続け、まず最初に自己保身を図ることに終始したオリンピック・リーダーたちと比べ、今の高野連には、大きな違いがあると思っている。
 特に、視線が選手やブラスバンドなどの関係者に向いていて、主役をないがしろにして周囲をキョロキョロ見回していないところが決定的に違っているのではないだろうか。

 コロナと共存する大イベントには運営者には強い決意と緻密な計画が求められるが、同時に視線がどこに向かっているかも大切な要素のひとつだと思う。そして観客は、その欠かせない要素をどこかに感じ取りながらイベントを見つめている。

 私にとってこの夏の甲子園は勝敗よりも運営そのものになりそうだ。

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[0810 - 3867]
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≡≡ 素朴な疑問 ≡≡

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罹ってもすぐ治る?
元気だから罹らない
罹っても自分のせいじゃない

 コロナの新規感染者が爆発的に増えている。しかし、感染予防に対する人々の警戒心は薄らぐばかり。これでは感染者が減るわけはない。選択肢の乏しい治療法しか確立していない今、辛い思いをしないで済む方法は予防に徹することだというのに。

 暑いからマスクはいらない。うるさいそうな人がいれば口だけマスクでやり過ごす。 大声を出しながら飲みたいから朝まで開いている居酒屋で飲む。路上で飲む楽しさを覚えたから
 開会・閉会式の雰囲気を感じ取りたいから競技場の周囲に集まる。応援したいから沿道に鈴なりになる。
 去年も会っていないから今年は里帰りする。
 接種すると高熱が続いたり、腕が動かなくなったりするワクチンなんて打つ気はない。だいいち、アナフィラキシーなんとかっていう怖そうな“病気”になるんだったら絶対打たない。

 それぞれ理由はあるだろう。しかも、集まったからといって確実に感染するとは決まっていないのだから非難される筋合いはないだろう。

 だがしかし。軽くても長い期間後遺症で悩むかもしれない。少しでも症状が進めば、重篤な状態になる確率は急上昇すると言われている。重症というのは、苦しみながら亡くなってもおかしくない危篤状態のことである。これがコロナの現実ではないだろうか。

 コロナはまだ“未知の感染症”の枠を離れていない。医療や感染症の研究者が手探りで経験値を高め、そこで分かった乏しい対応策を取るしか感染予防策も確立した治療方法もないのだ。そんな病気に自分で決めた無勝手流で対抗すればリスクは高まるばかりなのだ。

 それなのに、皆さん怖くないのだろうか。コロナと戦うスベを熟知しているのだろうか。もしあれば教えてもらいたい。

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[0809 - 3866]
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≡≡ 終わった ≡≡

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オリンピック閉会式

 2021年8月8日夜、オリンピックは閉会式を迎えた。

 厳しいレギュレーションが敷かれた中でも素晴らしいプレーを見せてくれたアスリートの皆さん、それらを現場でフォローアップしてくれたボランティアの皆さん、見えない所で支えてくれた医療・セキュリティ・ミールサービスなどなど、すべての現場の裏方の皆さんには敬意を払いたい。

 まだ開催されていないパラリンピックがどうなるかは未知数だが、少なくともコロナ禍真っ只中行われた今回のオリンピックは、間違いなく「不可能を可能にした大会だった」と言われるようになるだろう。

 だが、オリンピックを政治そのものとして捉え、現状を歪めた形で伝えたり、隠そうとしてきたリーダーたちの振る舞いには今も納得できていない。無事に閉会したからといってその言動は歴史的に残さなければいけない汚点だと言いたい。

 くれぐれもリーダーたちには「成功の原動力は我にあり」と思わず、「アスリートと、現場で踏ん張った人々と、市井の人々の寛容な態度にあった」とわきまえてもらうよう強く願っている。

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立秋』の候‥残暑厳しいなかにも秋の気配を感じ始める頃。
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≡≡ 『立秋』の候 ≡≡

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秋の始まりとは言うけれど、
暑さは収まる気配なし

─残暑厳しき折、皆様におかれましてはくれぐれもご自愛のほどを─

 立秋。暦の上では秋が始まリ、今日からは残暑となる。江戸時代に著された『暦便覧』には「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」と記されている。

 秋と言われても、まったく実感はない。むしろ真夏ど真ん中という気分。そろそろ涼しい風に吹かれたいという気持ちと、大好きな暑さがいつまでも続いてくれという気持ちが心のなかでせめぎ合っている。

 図らずも。、明日8日は酷暑とコロナ禍のなかで行われてきたオリンピックが閉会式を迎える。いらぬ危機感のなかで競技に集中してきたアスリートたちの活躍と節度ある振る舞いには最大級の敬意と拍手を贈りたい。きっとパラリンピックに出場するアスリートたちも活躍をしてくれると期待しよう。

 特別な夏になった今年、残暑の季節に何が起こるのだろう。今、日本はまさに“吉と出るか凶と出るか”の瀬戸際にいる。どう収めていくか、他人事と考えずに日々を過ごしていこう。

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立秋』の候‥残暑厳しいなかにも秋の気配を感じ始める頃。
[0807 - 3864]
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≡≡ 知らなかった競技が続々と ≡≡

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スポーツ界の意識が変わる節目

 知っていたはずだし、当たり前だと思っていたが、改めてオリンピックの競技数の多さに驚いている。まさに「こんなに競技の種類ってあったっけ」である。

 ひょっとすると、今回のオリンピックで“メジャーデビュー”した競技が目新しさを与えてくれているのだろうか。

 スケートボードやBMX、スポーツクライミング、サーフィン、空手。そして、復活した野球・ソフトボール。これらの競技が放映されていると、なぜか目が離せなくなっている。
 古典的な競技に出場する選手たちがメダルを取らねばという悲壮な決意を内に秘めているのに対してニューカマーの特徴は、世界中からトップランカーが集まり競技出来ることに対する喜びや楽しさが前面に出ているところなのかもしれない。とにかく、観戦しているとこちらも楽しくなれるのだ。
 特に、従来の競技のように「応援しているのだから、勝って当然、勝たねばならぬ」という圧力を感じないところが気に入っている点だ。
 もちろん、口では「楽しみました」と言いながら、実はそうではないというこれまでのアスリート語録など微塵も感じさせないところも見逃せない点だ。

 今回のオリンピックは、ひょっとするとスポーツの有り様に地殻変動を起こすかもしれない。スポーツが“何がなんでも”から“ベストを尽くしてエンジョイする”に変わるとどうなるか、数年後が楽しみになってきた。

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大暑』‥夏真っ盛り。暑さ厳しき頃。
     快晴・入道雲・西瓜・花火・汗・熱波
[0806 - 3863]
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≡≡ 増えてほしいもの、悪いもの ≡≡

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過去最多のメダル数
過去最多の新規感染者数

 コロナ禍で何もかもが不自由な中、オリンピックでは日本の獲得メダル数が46個に上り、過去最多になった。しかも、残された日数のなかで増えることは確実だろう。
 一方、東京では今日のコロナ新規感染者数が5042人になり、過去最多になった。

 どちらも“過去最多”だが、歓迎するものと収束させたいものでは大きな違いがある。

 長年続けてきた苦しいトレーニングがようやく実を結び出場した1年遅れのオリンピックには無観客開催と熱波のほかに、PCR検査と隔離というドーピング以上に厄介なレギュレーションが待っていた。そんななかでも彼らは実力を出し切って、蓄積してきた自分の能力と戦っている。
 これまではメダルを獲得した選手に称賛が集まるのが普通だったが、今回のオリンピックに限っては、予測もしなかった障害を乗り切ったアカシとして全員にメダルを授与したいところだ。

 それに比べて、コロナ禍は……。緊急事態宣言が発出されて1カ月近く経つというのに新規感染者数は増えるばかりで、医療逼迫が目の前まで迫ってきているというのに、対応すべき施策はお粗末なものばかり。目玉政策として発表したものが、あまりにも突拍子もなくて検討にも値しないものだったなんて呆れ返ってしまう。
 法律というレギュレーションのなかでの施策しか打ち出せないとはいえ、コロナという敵に押され過ぎである。
 しかも人々は、コロナに克つために自ら課さなければいけないはずの厳しく苦しい制限には見向きもせず、できるだけ他人事と捉えようろしている。出場するためにはどんな制約でも受け入れているオリンピアンと比べると、何をか言わんやである。

 蓄積とテンポラリーな現象という決定的な違いがあるとはいえ、そろそろ、過去最多はメダル数だけにしたいと思っているのは私だけではないはずだ。

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大暑』‥夏真っ盛り。暑さ厳しき頃。
     快晴・入道雲・西瓜・花火・汗・熱波
[0805 - 3862]
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≡≡ それはやり過ぎだ ≡≡

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オペレーションの話なので
政府で決めた

 昨夜、総理が発表した「重症以外は自宅療養」策について、国会の閉会中審査をはじめとして各所で喧々諤々の議論が噴出しはじめている。
 また、今日の閉会中審査の中で田村厚労大臣は「病床のオペレーションの話なので政府で決めた」、「入院させるかどうかの判断は医師が行う」、「軽症用の抗体カクテルをすべての開業医に提供するのは難しい」と発言している。

 いくらオペレーションの話だからと言って、未曾有の危機に瀕している医療の問題なのに、医師に相談もせずに決めていいのだろうか。何のために専門家集団がそばに控えているのか、基本的な姿勢からきちんと説明してもらったほうがよさそうだ。

 国には症状がどうなれば入院させるという基準はない。基準を東京都に任せ、その基準にそって現場の医師に判断を委ねるというのも、無責任過ぎないだろうか。また、東京都以外は医療崩壊を起こさないとした理由はどこにあるのだろう。万一、大阪府や首都圏の3県などで緊迫した状況になったらそれぞれで基準を決めるのだろうか。

 よく言っても、すべてが勇み足。普通に考えれば責任放棄である。

 ここまでの独断専行とは思いもしなかった。野党だけでなく、与党公明党からも撤回要求が出るくるのも当然である。

 そもそも、進もうとしていた方向について専門家から異論が出てくるのは当たり前。それを踏まえて関係各所と調整するのが政治家の仕事のはずだ。それなのに「決めちゃいました!」とは。何をか言わんやである。

 撤回は難しいかもしれないが、修正は可能なはずである。国としてどうしたいのか明確に分かるように医療基準を整備したうえで、堂々と説明する必要があるはずだ。
 ただでさえ、混乱の局地にいるのだ。導くのなら正しく導いてもらいたい。

 余談だが、昨夜私がアップしたブログに書いたように、現実に即した症状の説明も加えてほしいものだ。それだけでも、危機感が具体的になるのだから。

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大暑』‥夏真っ盛り。暑さ厳しき頃。
     快晴・入道雲・西瓜・花火・汗・熱波
[0804 - 3861]
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